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YKK子育て・学習法

学校の宿題場合によっては、やらなくてもよい

宿題。。。

一般的には宿題はしなくてはならないものであるという前提で、おもにそのやり方について議論がなされます。

  1. 提出期限を守りなさい
  2. 自力で解きなさい
  3. 計画的にやりなさい

などですね。

しかし、本当にそうでしょうか?

勿論、学校の先生の意図とお子さんの能力がマッチしていれば問題ないのですがね。

学校の先生の意図とは、

宿題を先生が何のために出しているのか?ということです。

詳細に分けるとさらに細分化されますが、ここでは大きく3つの分け方にしてみます。

  • 復習型
  • 応用型
  • 予習型

の3つです。

復習型の宿題の罠

復習型の場合、上位層にとっては時間の無駄になります。極端な例をあげるなら、中学生に足し算引き算の問題をさせても意味がないことはわかりますよね?

一方、中位層にとってはマッチした宿題になり、下位層にとっては、そもそもの理解が怪しいわけですから基本を押さえられているか確認をしたうえでの取り組みが必要になります。

 

応用型の宿題の罠

応用型になると、上位層にとっては意味がある宿題となります。一方で中位層にとっては標準問題の定着が先であるはずですし、解答を見ても理解できないということも頻出するでしょう。悪いことに教科書の問題には詳しい解説がないのが普通ですし(ガイドを買えば別)、学校で使う問題集に至っては、先生がそもそも答えを渡していない!という学校もあります。中位層でそうなのですから、下位層にとっては全くの無意味の宿題となるでしょう。


予習型宿題の罠

予習型の宿題の場合、中位以上の生徒には一定の効果があります。

反転学習がクラスの成績を上げるというのは事実です。

ですのでアクティブラーニングが言われる今それをとりいれている学校も増えてきています。

しかし、予習型を取り入れている成績を詳しく見ると、全体の成績は上がるものの下位層の成績は下がる!という結果が出ています。

 

上位層はどんな宿題もこなす

以上の3パターンの宿題なのですが、上位層にとっては、意味があるかどうかは別にしてこなすことは可能です。

復習型などの場合は、意味はないのですが文句を言いながらもやってしまうのが上位層なのです。

そういう場合、学校の先生は生徒の時間を奪ってしまったという感覚は一切なく「ちゃんと宿題をするイイ子」というレッテルを貼ってしまうのですから困ったものです。

 

最も被害にあうのが下位層

一方でもっとも被害にあうのが下位層です。

前の学年に戻って(場合によっては数年前に戻って)やり直さない行けない生徒に、

具体的に言うなら

正負の計算が必要な生徒に、連立方程式の宿題を出して、宿題をやってこなかった場合(自分の宿題の出し方が間違っていたという自覚があるならまだましですが、、、)生徒さんを叱るのですから困ったものです。

これで、勉強の意欲が高まるのならその生徒さんは相当変わった生徒さんでしょう。

ですから、多くの場合 いったんできなくなった生徒さんは学校がだんだんいやになってくるのです。

宿題に、学校に殺されてしまうようなものです。

 

宿題が自分に合っているか判断する

宿題の目的=宿題をすることでの学習効果 であることを忘れてはいけません。

学校の先生の機嫌を取るためにするものではありませんし、

上記で説明したように、そもそも「あなたのため」に宿題を出してはいません。

ですから、高校生以上の生徒さんであるならば。自分で判断して「する!」「しない!」を決めるべきでしょう。

「先生が出したこの宿題なんだけど、いまの自分のレベルにはあっていない。だから代わりにこれをやっていいですか?」と聞けばよいのです。

多くの先生は、しっかりと自己主張した生徒を認めてくれるでしょう。(自分の考えをしっかり述べるのが、教育改革の本筋です。会社でも上司に対して自分の考えを述べないといけませんよね)

残念な先生の場合、、、、そんな先生とは距離を置くのが正解でしょう。

中学生の場合は、生徒が流石に意見表明することは難しいと思います。(できたらすごいです)

保護者さんが、「夏休みに出されたワークなんですけど、うちの子にとっては全学年の内容をやらすほうがいいと思うのでそうさせていただけますか?」と言ってあげてほしいものです。

学校の宿題=正義という認識を改め、目的意識をもってアシストしてあげてください。

そうすれば、「学び」がどんどんたのしくなってくると思います!!!!!

 

 

 

YKK子育て・学習法 ⑤ やる気というものは存在しないからやれる気で行動 

YKK子育て・学習法の「Y」は「やれる気」

東京大学の池谷裕二さんによると「やる気」というものは脳科学的には存在しないそうです。

「やる気がでない」というのは行動しない人が作った虚構であるというのがどうやら真実なのですね。

だったら、私たちはこの「虚構」を捨て去りましょう!



サピエンス全史によれば、「虚構」を作り出すことがホモサピエンスの発展の絶対条件だったといいます。

しかし、いい子育てをするには、そして学習を達成していくには「やる気」という「虚構」からは離れることが必要でしょう。

で、私が提唱しているのは「やれる気」という概念です。

「やれる気」とは、小さな成功体験の積み重ねやスモールステップによる「できた・わかる」の積み重ねによる「行動」できる自己肯定感のこと

と定義します。

これが達成できるかどうかが、子育てや学習においての分水嶺だといえるでしょう。

小さな成功体験の積み重ねの例としては、学習で言えば「検定試験」が最適です。漢検・数検・英検を学年に応じて取っていくだけで(上位国立を目指すのでないなら)十分でしょう。

スモールステップについてはポイントがあります。

スモールステップは、私たちが思うよりも小さく刻む必要が場合によっては必要なのです。

一見して理解が遅いお子さんに対して、「ステップの刻み方をもっと小さくすればいいんだ」と気づけることは、指導者や保護者さんにとっても、問題を自分のものとして考えることになりますのでぜひ考え方を改めるきっかけにしてほしいと思います。

「やれる気」を持つことが出来た子供は、いつか本当に達成したいものと出会ったときに必ず前向きに取り組むことが出来ます。「やる気」という虚構から抜け出し「やる気」という真実の世界に入門してください。

 

 

 

YKK子育て・学習法④ 価値観の形成はいつまでか? 

一般的な時期と対応(個人差アリ)

0歳から3歳 完全依存期 ⇒子供だけでは何一つできない

3歳から10歳 自立期 独立のための準備をする時期 ⇒子供が出来ることが増えてくる・価値観が刷り込まれる時期

10歳から12歳 独立準備期 ⇒ 親の保護と干渉を徐々に手放す・価値観が徐々に確定

12歳から15歳 独立期 ⇒親の保護と干渉を最小限に、関係性はほぼ対等・価値観はほぼ確定

15歳以降 社会化期 ⇒今まで培ってきた価値観をもとに自分なりに社会に適応していく時期

 

という流れが一般的な子育ての流れになると思います。

完全依存期の保護と干渉は100%です。

それを、12歳以降の独立期に向けて徐々に減らしていくことが必要なことだといえるでしょう。

価値観の形成も12歳までにほぼ完了しますので、幼少期(3歳から12歳)こそが子育てにおいて大事な時期だと断言できます。

(12歳から15歳の時期に価値観を変更しようとする場合は、第三者とご家庭の連携が必要になってくるでしょう)

*小学生の間放任で、中学校になってあわてて勉強させる!というのがうまくいかない理由も上記によります。

このころにいろいろな価値観がすりこまれますが、「ほぼ変えることが出来ないレベル2以上の価値観」もこの時期に形成されるといわれています。

 

価値観レベル1 こだわりのない価値観  新たな情報で変わる

価値観レベル2 強固な価値観  変わるのが困難

価値観レベル3 ほぼ変わらない価値観 道徳的・倫理的な価値観

 

独立というのは、親とも一対一の大人の関係になることです。

 

大事なのは 「幸せになること」そのための4つの価値観を15歳までにしっかり植え付けるようにしていきましょう。

15歳以降になると、それまで培っていた価値観で基本社会に適応していくことになります。

例えば、高校時代に勉強が出来なくて偏差値30台に、、、大逆転で慶応大学に!というシンデレラストーリーのビリギャルですが、、、

金城学院中学校
[私立/女子]57

ということ有名な中学校に入学しています。

学びの大切さを価値観として持っていたからこその一念発起での大逆転合格だった!ということですね。

一方、 人生観を変えた経験からの大逆転と言えば、

彼女がアインシュタインの番組が好きだった=自分も興味を持って勉強を始めた。

中学校オール1から名古屋大学に進学した宮本さんの例があります。

大きなきっかけがあれば人は変われるということでもありますね。